完成 2025年4月18日 公開 2025年4月18日 最終更新 2025年5月30日 隻眼の残像の軽口感想 - ざれんの小部屋


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~ 隻眼の残像 ~



アニメ「名探偵コナン」こと、コナンくんの劇場版感想を簡単に載せている場所です。
普段の場では行数が膨らみすぎてしまう恐れがあるので、別個ページを作成しました。

☆注意事項☆
好き勝手に書いています。この場合の「軽口」とは、滑稽や面白い言葉の意でなくお喋りな様です。
これをご覧になって気分を害されましても責任は負えません。ネタバレも同様に。
苦情やご意見は掲示板までお願いします。その他雑談もどうぞ。






劇場版を観てきた。


ここまでコピペ。……と、その前に。

劇場版「名探偵コナン」シリーズは、年々物語も全体的な作りも更に良くなっている。
しかし私は抜けられない呪いのような、Beingファンであり大野さんの楽曲ファンである。そのせいでどれだけ出来が良くとも、近年の作品はひとつのパッケージとして楽しめなくなっているのである。
そこで今年は、映像作品に重要な音楽という要素を一切考えないようにして観ようと思う。
その通り、この前書きは公開日の朝に書かれているものであり、これから劇場へ足を運ぶのだ。いやはや、そう決めたらわくわくしてきたぞ(笑)。

ということらしいが、実際どうだったのだろうね? さて、思い出がフライングタイガーとチャイハネに塗り潰される前に、感想だ。



軽口感想


鑑賞前状況と状態

しまった。先程、鑑賞前の文章を載せてしまったではないか! どうしたものか。
今年も案の定、Being系列の主題歌ではなかったので、予告映像はほとんど見ていない。サウンドトラックも聴いていない。しかしそれがかえって、先入観なく観られると分かって近年は得している気分だ(笑)。が、同様に繰り返し見も観もしなくなってしまったので、印象には残らなくなってきているのだが……。
既に書いた通り、前日までは友達との約束が急に嫌になった奴のようだったが、当日の朝になればわくわくしてきたものだ。結局、好きなのさ。


あらすじ

刑事時代の小五郎の旧友、ワニに誘われて日比谷公園へ行くと銃声、そして死体が。フードにフルフェイスと防寒装備ばっちりの犯人を追って、舞台は雪の積もる長野県へ。毛利一家御一行、とはいかず「遊びではない」といつになく真剣な小五郎。普段の殺人も遊びではないのである。東京のアベックと長野のカップルを引き合わせれば、コナンくんも遅れて長野県入り。公安に盗聴器を仕掛けられるも逆に利用していく大胆さには、キッドもWANDSもびっくり仰天。「なんて子だ……」とは、劇場デビューした草尾毅さんによる安室透。そうこうしているうちに銃撃あり、雪崩あり、滝つぼあり、偽装死あり、と事態はてんやわんや。仮にも公から姿を消した新一くんの名前を存分に使って、将来の義父を手助けして眠らずの小五郎と優秀な長野県警によって事件は解決したかに見えた。犯人の壮絶な抵抗により、公安らしい劇場版らしいダイナミックで躍動感あるクライマックスが待ち受ける! 最後は決めろ、冴羽獠!


本編感想

どうしても「沈黙の15分」が重なる今作は、画の激しさよりも重厚なミステリーで差別化を図ってきた。結果は大満足。櫻井さんの本領を遺憾なく発揮しながら、シリーズ特有の原作に取っておいたネタ(今作では大和警部の過去)を絡めて、「名探偵コナン」らしい作品に仕上がっていたように思える。
私は櫻井さんの脚本は大倉さんに比べると苦手で、「絶海の探偵」で違和感を覚えてからというもの未だに感じるところがある。キャラクターをより多く押し出すようになった現代のコナンくんの中でも、大人を中心とした今作は櫻井さんの脚本がよく合っていたと感じられて良かった。何を言おう、何を書こうと、推理物としての出来がしっかりとしていたことに感動を覚えているのだ。検事の登場、早くて読めない新一くんの文章、出番の少な過ぎる山下美月(笑)など、引っかかるところもあったが大した問題ではない。
静野期に評判を落とし続けた探偵団は、近年は大人しめ。それもただ静かにはとどまらず、元太と光彦の活躍シーンはかなり心にくるものがあった。戦闘要員の蘭ちゃんを寸前に見ているから、余計に人間らしい行動が刺さったのだ。高明刑事は一瞬あの世の入口へ。これによってヒロの死ははっきりと確定したというわけだ。今更生きている、とも思わないが……。それでも僅かに揺れた速水さんの声には、同情を持ちたくなる。予想していなかったのは、園子と(妄想上の)真さんの登場だ。「紺青の拳」好きとしては、嬉しいサプライズだった。同じく出番は短かったが、劇場版皆勤を失った白鳥警部もか細く出てきてくれたのは嬉しかった。テレビアニメでも少し前(忍者)に見せていた、歩美ちゃんのワンポイントリボンがとても可愛らしくて好きなのだが、今作ではコナンくんに取って代わられてしまったね(笑)。
公安がよく出てくるというので「ゼロの執行人」の系譜を感じていて、櫻井さん脚本では1番好きな作品であるから繋がりを感じられて嬉しいばかり。エンディング後は少し長めで、「ハロウィンの花嫁」にも出てきた場所が再登場。あちらは大倉さんだが、全てが繋がっている(RAISE INSIGHT)と感じられて今作はまさしく、フラッシュバック、に浸れる作品だったと言える。何せ「なんで風林火山なんだよ」と思っていた私をビビビビとしたくなる程には、あらゆる繋がりを感じられたのだから。
重厚なミステリーでありながら、ラヴコメもある。私の大好きな大人のかっこよさも見られる。非常に満足度の高い作品だ。ひとつ書くならば期待していたよりも、小五郎の割合が少ない点のみ……これは高望みだったかな。やる時の小五郎と長野県警がいても、コナンくんと公安の方が目立っていたようにも思えた。全体が取っ散らかっていなかった点は、本当に良かったのだけれども。



演出、作画等

なんと須藤さんの指名によって登板したという、重原監督の初作品。以前「Aozolighter (Cellchrome)」のエンディング映像を担当していたが、そこから考えれば大抜擢。インタビューによれば今作の「残像(フラッシュバック)」を大切にした、ということだがあまり感じられなかった(苦笑)。これは複数回見ることで、強く感じられるのかもしれない。気になった点は、暗転の多さ。場面展開にも、そうでない箇所にも暗転が幾度となく使われた。金曜ロードショーとしては大変便利な編集点だろう(笑)。あれには意図があるのだろうか?
重原監督には、山本監督の系譜を感じた。作画を抑えるべきところ、押さえるべきところをしっかりと理解した上でバランス良く画が作られていたように思える。無理をしない、余計なことをしない。それでいて、安定した画が出来るのだから理想形ではないか。前作が悲惨なものだったから、安心して観られたのがとても良かった。銃撃シーンでは私の苦手なアクション作画が垣間見えたが、短いものでさした問題ではなかった。
色彩は西さんに変わってから2作目。以前「漆黒の追跡者」の時には顔面蒼白だった大和警部も、今作ではしっかり色黒になっていた(笑)。後半では、青さや紫といった色彩効果が非常に綺麗だった。星を背景にした推理披露シーンも、あまりに美麗。
スタッフクレジットにはテレビアニメからのお馴染みの名前、劇場版でしか見られない石垣さんやスワッチのお名前、速度も速過ぎず見やすい方ではあったと思う。反対に、いつからか山本監督も亀垣さんもいなくなってしまい、寂しいところもあり。最後の追悼クレジットおふたりには、泣かされる……。本編にもあった回想には一城みゆ希さんの声がなく、「沈黙の15分」では美術監督だった渋谷さん……。少し先の話になってしまうが、来年は田中敦子さんがクレジットされるかもね。



音楽

特になし。
当日の朝には「沈黙の15分」のサウンドトラックを聴いて、帰ってからはB'z……ではなく、なぜかガネクロを聴いていた(笑)!



劇場の様子

左隣は何しに来たのか、というくらいに終始爆睡。右隣は口を鳴らしながら睡魔と戦っていた! 無理をして劇場へ来るものではない!
推理披露の際、大和警部が生きていた! のシーンでは、鼻で笑う声がちらほらと聞こえて残念。コナンくんでそう、主要キャラが死ぬわけないじゃないか。
今年もご老人から若人まで、幅広い世代で埋まった座席を最後部から眺められて、私は幸せだよ。



余談

シネコンは危険。年々上映数が増えていくので、ひたすらコナンくんを観終わった人間たちが入り乱れる。するとそこは、ネタバレの巣窟である。グッズを吟味する暇すらなく、人、人、人。そして私は、フライングタイガーへ逃げるのであった。


おわり

やはり「100万ドルの五稜星」はとても良かった(唐突)。次回作は1年交代として大倉さん脚本だろうから、キャラクターの魅力をぐっと引き出す明るさのある作品に期待したい。そんな次回作の予告には重悟の声と、千速さんと思われる声が聞こえた……彼女の後任は一体誰か? どんな内容になるか、楽しみでならない。
「100万ドルの五稜星」は「銀翼の奇術師」で、「隻眼の残像」は「水平線上の陰謀」。何かとコンセプトが似通る箇所があり、リバイバルが進んでいる印象だ。そして次回は重悟……そう、彼の活躍した作品といえば「探偵たちの鎮魂歌」である。こう考えれば予想できたのかもしれない。再び訪れるB'zチャンス。30作目に大きな期待も寄せたいが、Beingの明日はどっちだ!?



追記(4月25日)

2回目を観てきた。劇場内の様子については別サイトのブログ記事(二ヶ岳登頂ざんした、昨日! - ざれんの不定期ブログ)を見てほしい。
私の中で今作、近年の作品と最も違う点は、4DXで観に行きたいと思わなかったこと。それでいて、2回目は行きたいと思った点。行きたいか行きたくないか、の2択だったところに新しい選択肢が生まれた。ちなみに、強いて行くならばMX4Dだと思う。
観ればやはり纏まっている方ではあったが、結局は散らかった「瞳の中の暗殺者」である。思えば名前まで似ているではないか! 既に書いたように「ハロウィンの花嫁」の系譜を感じる公安絡みと、高木佐藤両刑事のアベック、そして雪山を舞台に長野県警と小五郎が活躍する作品だ。それぞれを活躍させるどころか、私が今作1番好きな元太と光彦、そして蘭ちゃんの活躍まで盛り込めばそれは散らかるに決まっている。
期待と結果、それが重要である。面白いことは確かであるが、私は小五郎の活躍を期待したのだ。活躍、というのはアクション的であれ、大人にしか分からない視点でコナンくんを上回るといった描写だ。青山先生は小五郎、櫻井さんは長野県警、と私は前者の言い分に期待し過ぎてしまったのだと思う。
心の整理がついた今、1週間経って観返した時自分の視界に余裕ができたが、抱いた感想はあまり変わらなかった。「沈黙の15分」で培った雪崩アレルギーはそう簡単に覆せまい。そしてやはり演出面、癇に障る量の暗転がどうもいけない。CMの入りが多過ぎる(笑)。煌びやかさは随一、花火ボールですら物足りなくなった眩さ120%だ。……さて、私もリモコンの考察がしたいよ、大方出てしまっているけれども(笑)。



追記2(5月30日)

ScreenXで3回目を観てきた。劇場内の様子については別サイトのブログ記事(ScreenXで三ヶ岳登頂でした! - ざれんの不定期ブログ)を見てほしい。
スクリーン3枚を使った贅沢な鑑賞、初体験。中心はシネマスコープ、横は角度がついていてもう2枚ずつに分かれている印象。スクリーン5枚(笑)? シネスコサイズということで、かなり上下を切った画面作りになっていた。例の噂になっていた、切れた画面はこの為に出てきたものだったか? 上下が切れていたことで、引きの画では頭だけでなく顔まで切れてしまっている場面が散見された。蘭ちゃんの角は当然、キャラクターの目までも隠れてしまうのだから隻眼どころか盲目である。横の2枚は画面を潰しているような作りで、中心と繋がった時、非常にバランスが悪く見えた。明るさも違って暗いので、4:3サイズの映像を16:9に見せるボカシ加工のようであった。雪景色が綺麗に見えるかと思えば、白はあまり映えない。良かったのは、やはり推理披露シーンか。色鮮やかな方が、MX4D同様周囲の点灯演出のように見えて良かった。1度「純黒の悪夢」あたりを流してくれると良いかも(笑)。戻って、上下が切れていたことによって顔の寄りはより良く、細かかった文字は鮮明になって読み取りやすくなった。ここがScreenXで1番良かった点だろうか。一部でダサくなった、と言われた「ハロウィンの花嫁」以降変わったオープニングクレジットも、今回初めて結晶が文字になっていたことに気付けたのも良かった。
私が驚いたのは、音量。錦糸町と地元と船橋……たまに木場、くらいでしか映画を観ない私だが、本当に音が大きくて迫力があった。これまでの2回でもワニの撃たれる瞬間は心臓に悪かったが、今回は凄まじいものだった(笑)。音楽も効果音も、聞こえ方がまったく違った。本編終了後には、滑らかなループで2度流れたメインテーマが聴かれて良かった。
追加の予告映像は、今作の小五郎と似たような台詞を言う千速さん(笑)。それを聞いた女性ファンたちが「研二貯金しなきゃ」「ありがたいけどまだ揺れる警視庁擦るんだ……辛い」と言っていたので、ひとことで効果的なとても良い予告だったと思う(笑)。